私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
ひょっとしたら幸の顔をちらっとでも
見られるかもしれないというわずかな
期待でしかないが幸が居るかもしれない
場所の近くに行くだけでもいいのだ。

まるでストーカーだ。

これが知れたら一発で弁護士バッジを
取り上げられるだろう。

でも、ユキは自分を抑えることが
どうしてもできなかった

前にも一度行っているのだ。

丁度事務所の道の向かいのビルの2階に
カフェがあって、そこから事務所の入り口が
よく見えるので幸が出かけたり帰ってきたり
したら顔が見えるかもしれない。

着いたのは6時半ごろだった、事務所には
まだ電気がついていた。

ユキはここで夕飯を済まそうと一番手早く
できそうな焼きそばを頼んだ。

焼きそばを食べ終わってコーヒーを
飲みながら事務所を見ていると貝原らしき
男性が事務所から出てきた。

その後すぐに女性が出て来て電気も
消えてしまった。

2人は道を渡ってくる。

どうもこの店に来るようだ。

やばいと思いながら今出て行けば
鉢合わせするかもしれない。

ユキは急いで眼鏡をかけた。

調査に行くようなこともあるので、
眼鏡と帽子は一様バックに入れてある。

大きな書類バックも見えないように
テーブルの下にしまった。

やはり二人は入ってきた。

ユキの二つ後ろの席に座ったようだ。

注文をして話始めた。
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