魔法使い時々王子
アリスは自室に戻ると、セラの言葉を何度も思い返していた。
「もう魔物退治は終わったって、ロザリア様が言ってました。アルバって近衛の方と、シドさんのお陰だとか……」
――シドが戦っていた。
そう思うと、胸の奥がじんわりと熱くなる。
無事だと聞いて心の底から安堵したはずなのに、心臓の鼓動はいつまでも静まらなかった。
「どうして……こんなに気になるのかしら」
アリスは小さく息を吐き、窓辺に視線を移す。
西の空は茜色に染まり、王都の屋根の向こうで小鳥たちが帰りの道を急いでいた。
そのどこかに、彼もいるのだろうか。
そこへリアンがお茶を持ってやって来た。
「アルバって近衛兵も、強いのね」
アリスがそう言うと、リアンは一瞬だけ表情を曇らせた。
ほんの一瞬――けれど、アリスには見逃せなかった。
その言葉に、リアンはほんの一瞬だけ視線を落とした。
「……はい。アルバ様は昔から努力家で、剣の腕も確かです。」
その声音にかすかな沈黙が混じるのを感じ、アリスは首を傾げた。
「リアン、もしかして……アルバと、何かあったの?」
リアンは一瞬、言葉を失ったようにまばたきをする。
「い、いえ……その、少し前に……告白を受けたのです。ですが、お断りしました。」
アリスは少し首をかしげて、真剣な表情で尋ねた。
「どうして断ったの?とても誠実そうなのに」
リアンは少し口ごもり、視線を落とす。
「えっと……」
アリスは優しく微笑みながら言う。
「他に好きな人がいるのね?」
リアンはしばらく考え、少しだけ微かに笑みを浮かべて話し始めた。
「はい……ですが、叶わない恋です。とても鈍い人で……私の気持ちに、なかなか気づいてくれません」
アリスはその言葉に少し目を見開き、思わず頬に手を当てる。
「そっか……でも、リアンがそう思っているなら、きっとその想いは大事にしないとね」
「もう魔物退治は終わったって、ロザリア様が言ってました。アルバって近衛の方と、シドさんのお陰だとか……」
――シドが戦っていた。
そう思うと、胸の奥がじんわりと熱くなる。
無事だと聞いて心の底から安堵したはずなのに、心臓の鼓動はいつまでも静まらなかった。
「どうして……こんなに気になるのかしら」
アリスは小さく息を吐き、窓辺に視線を移す。
西の空は茜色に染まり、王都の屋根の向こうで小鳥たちが帰りの道を急いでいた。
そのどこかに、彼もいるのだろうか。
そこへリアンがお茶を持ってやって来た。
「アルバって近衛兵も、強いのね」
アリスがそう言うと、リアンは一瞬だけ表情を曇らせた。
ほんの一瞬――けれど、アリスには見逃せなかった。
その言葉に、リアンはほんの一瞬だけ視線を落とした。
「……はい。アルバ様は昔から努力家で、剣の腕も確かです。」
その声音にかすかな沈黙が混じるのを感じ、アリスは首を傾げた。
「リアン、もしかして……アルバと、何かあったの?」
リアンは一瞬、言葉を失ったようにまばたきをする。
「い、いえ……その、少し前に……告白を受けたのです。ですが、お断りしました。」
アリスは少し首をかしげて、真剣な表情で尋ねた。
「どうして断ったの?とても誠実そうなのに」
リアンは少し口ごもり、視線を落とす。
「えっと……」
アリスは優しく微笑みながら言う。
「他に好きな人がいるのね?」
リアンはしばらく考え、少しだけ微かに笑みを浮かべて話し始めた。
「はい……ですが、叶わない恋です。とても鈍い人で……私の気持ちに、なかなか気づいてくれません」
アリスはその言葉に少し目を見開き、思わず頬に手を当てる。
「そっか……でも、リアンがそう思っているなら、きっとその想いは大事にしないとね」