魔法使い時々王子
ミロ王国。
アリスは図書室でリトと向かい合って本を読んでいた。
――いや、正確には。
本を開いているだけで、ほとんど文字は頭に入っていなかった。
窓から差し込む午後の日差しが、ページの上に落ちている。
アリスはぼんやりとその光を見つめていた。
「……ねぇ、リト。」
しばらくして、アリスが口を開いた。
「そろそろマルグリットさんのところに、イスタリアの情報が入ってきていないかしら。」
その言葉に、リトは読んでいた本をパタンと閉じた。
「じゃあ、行ってみるか。」
アリスは小さく頷いた。
二人は図書室を後にし、王宮の地下へと向かった。
石造りの階段を降り、薄暗い通路を進んでいく。
やがて、一番奥の部屋の扉をノックした。
「おや、お二人さんお揃いで。どうしたんだえ?」
部屋の中では、マルグリットがいつものように大量の本に囲まれていた。
アリスは一歩前に出た。
「マルグリットさん。イスタリアの使者が来る予定は、近々ありませんか?」
マルグリットは眉を上げると、
「ほう。」
とだけ言い、傍らに積まれていた分厚い本を勢いよく開いた。
ぶわっと埃が舞い上がる。
リトが思わず顔をしかめた。
「さぁて、どれどれ……。」
マルグリットは古い文字を指でなぞりながら、ぶつぶつと呟く。
そして。
「あったえ。」
マルグリットは顔を上げた。
「三日後。イスタリアからの使者がミロに来る予定だえ。」
部屋の空気が止まった。
「……三日後。」
アリスは小さく呟いた。
ついに、その時が来る。
アリスはリトと顔を見合わせた。
リトもまた、険しい表情をしていた。
アリスは図書室でリトと向かい合って本を読んでいた。
――いや、正確には。
本を開いているだけで、ほとんど文字は頭に入っていなかった。
窓から差し込む午後の日差しが、ページの上に落ちている。
アリスはぼんやりとその光を見つめていた。
「……ねぇ、リト。」
しばらくして、アリスが口を開いた。
「そろそろマルグリットさんのところに、イスタリアの情報が入ってきていないかしら。」
その言葉に、リトは読んでいた本をパタンと閉じた。
「じゃあ、行ってみるか。」
アリスは小さく頷いた。
二人は図書室を後にし、王宮の地下へと向かった。
石造りの階段を降り、薄暗い通路を進んでいく。
やがて、一番奥の部屋の扉をノックした。
「おや、お二人さんお揃いで。どうしたんだえ?」
部屋の中では、マルグリットがいつものように大量の本に囲まれていた。
アリスは一歩前に出た。
「マルグリットさん。イスタリアの使者が来る予定は、近々ありませんか?」
マルグリットは眉を上げると、
「ほう。」
とだけ言い、傍らに積まれていた分厚い本を勢いよく開いた。
ぶわっと埃が舞い上がる。
リトが思わず顔をしかめた。
「さぁて、どれどれ……。」
マルグリットは古い文字を指でなぞりながら、ぶつぶつと呟く。
そして。
「あったえ。」
マルグリットは顔を上げた。
「三日後。イスタリアからの使者がミロに来る予定だえ。」
部屋の空気が止まった。
「……三日後。」
アリスは小さく呟いた。
ついに、その時が来る。
アリスはリトと顔を見合わせた。
リトもまた、険しい表情をしていた。


