(改稿版)小児科医の恋愛事情 ~ 俺を選んでよ…もっと大事にするから ~
「茉祐、実際に見てみて、どう? せっかくだから、他のも見てみる?」

「ううん。やっぱりこれがすごく素敵。祐一郎から見て、似合うかな・・?」

「よく似合うよ。じゃあ、これにしようか。サイズを合わせてもらっている間に、向こうで手続きしてくるから」

俺は彼女をブースに残し、手続き担当のスタッフに揃いの結婚指輪を見せてもらう。
男性用はダイヤの無いシンプルなものでありつつも、プラチナ台は同じデザインだ。

「これも一緒にお願いします」

「承知しました。ご主人様の分もサイズ合わせをして、奥様と同じ刻印を入れますね」

ご主人様・・か。
思わず照れてしまった。

「できあがりは、いつ頃になりますか?」

その時期に合わせてプロポーズのタイミングを決めようと考えた。

「そうですね・・。今日のオーダーですと、ちょうどクリスマスの頃になるかと。詳しい日にちも併せて確認してまいります」

手続き担当のスタッフは、支払い処理のために離席する。

そうか、クリスマスか・・。
12月のシフトはどうなっていただろう。

手元のスマートフォンで予定を確認すると、休みではないものの、クリスマスイブは日勤で翌日は当直になっている。
これはもう、イブの夜にプロポーズしろって言われているようなものだな・・。

「お待たせしました。12月20日に到着予定ですので、21日以降であればいつご来店いただいても構いません。受け取りのみでしたら、ご予約も不要ですので」

「わかりました。よろしくお願いします」

支払いも済ませて彼女が待つブースに戻る。

「茉祐、お待たせ。帰ろうか」

彼女には俺の分もオーダーしたことは言わずに、店を後にした。



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