『夫のことが好きなのに*.✿.*』
41 ◇再構築の辛い日々

滉星が酔っぱらって帰った日の翌日、昼食を済ませたあとで
ひまりは彼に告げた。

「やっぱり私たち別れたほうがいいのでは……」

葛藤するひまりに滉星は言う。



「そんなこと言わないで。
 ひまりと暮らせなくなると、もっと辛くなる。
 今の辛さなんて苦じゃないよ。

 元はといえば、全ての元凶は自分にあるのだから苦しむのは当然だと
思ってる。だからからひまりは気にしないでほしい」

と言われる。



「分かった。でも約束して。
 私といることが辛くなったらそのことを正直に話してほしい。
 その時は、別れたほうがお互いのためだと思うから」


「ああ。でも俺のほうからは別れるなんて絶対ないから。
ひまりといられなくなると、きっと呼吸できなくなるよ」 

そう話す夫はそのあとも、根気強く私のことを思いやり、謝り、
気持ちを伝え続けてくれた。-

この胸の奥につけられた傷跡は、奥深く横たわり続け
なかなかどこかへ行ってくれはしなくて時々チクリと私の
胸に刺さる。


突然滉星と話せなくなって沈黙を続けてしまうこともあった。

そんなふうに自分の殻に閉じこもり一週間以上塞ぎ込む
こともあった。


だけど、滉星はどんな私も逆切れしないで受け止めてくれた。

だから、私自身なんとかしなくては……何とかする……という
気持ちになれ、そんなふうに逃げることなく互いに努力し、少しずつ
また一歩、一歩と距離を縮め、数か月を過ごした。


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