こちら元町診療所
『はぁ‥なんとか午前診療が終わり
 ましたね。』


火曜日の外科の棗先生の日は休んで
しまったた為どんな具合か分からない
ままだったけど、患者数を見たら
初日にして50名以上来院されていて
驚いた


そして、伊東先生の整形外科に伴い、
リハビリの作業療法士に加え、理学
療養士も増え、身体機能の回復の向上
に向けたリハビリも可能になった。


「お疲れ様。今のうちに休憩行ってきて
 いいよ?今日は午後診療はないから、
 溜まった事務仕事だけだから。」


せめてレセプト点検がない期間だけは、
残業なしで定時に帰りたい。


安田さんはお子さんがいるし、
浜ちゃんはまだ若いから、仕事の後に
遊んだりお出かけしたい歳頃だ。


『はーい、行ってきます。
 河野くん一緒に行こう?』

『えっ!?あ、は、はい!』


んん?

おや?いつの間に2人は一緒にランチ
する間柄になったんだ?

河野くんの浜ちゃんに対する気持ちは
丸わかりだったけど、推し活命の
浜ちゃんの眼中に河野くんはいなかった
から、余計なおせっかいだが微笑ましく
思えた。


さてと‥‥今のうちに私もお弁当を
食べようかな。


コンコン


えっ?


うーんと伸びをしたまま医事課入口の方に視線を向けると、笑顔で佇む叶先生に驚き、慌てて体制を戻した。


「お、お疲れ様です。‥‥ビックリ
 しました。」

『フッ‥‥お疲れ様。
 お昼まだだろう?食べれそうなら
 これを食べるといい。』


えっ?


私の席の隣に腰掛けた先生が取り出した
紙袋を控えめに受け取ると、袋を
開けた途端香るいい匂いに中を覗いた。


「キッシュですか!?」


美味しそうな小さなタルト型の
キッシュが2つと、容器に入った
彩綺麗な温野菜サラダが入っていた。


『ここのキッシュは美味しくて
 お気に入りなんだ。病み上がり
 だから、卵は体にいいし、靖子に
 食べて欲しくて今朝買ってから
 来たんだ。』


「ありがとうございます‥‥。
 これ見たらお腹空いてきました。」


忙しいのに、私のために買ってきて
くれたことがとても嬉しくて笑顔が
出てしまう。


『靖子を食べる前にもう少し太らせ
 ないといけないからね。』


「なッ!何言って‥‥!!
 誰かが近くで聞いてたら
 どうするんです!?」


『あら、残念。聞いちゃったわ。』


ええっ!?
< 81 / 120 >

この作品をシェア

pagetop