君の隣が、いちばん遠い


ふたりで座って、お茶を口に含む。

温かい飲み物が喉をすべって、ふうっと息をついた。


テーブルの上には、もうひとつ、大事なものが置かれている。

一年前のクリスマス、1周年記念で交換したブレスレットと、ペアのリング。


それを見て、遥がふと声を落とした。


「……なんか、懐かしいな。あのときのクリスマス。勉強しかしてなかったのに、すごく特別に思えた」

「うん……わたしも」


手を伸ばして、ブレスレットの小さなチャームを指先で撫でる。


「この一年、ほんとにいろいろあったね」

「うん。ケンカしたり、すれ違ったり、不安になったりもしたけど……」

「でも、やっぱり今、隣にいてくれて、よかったって思う」


遥くんの言葉に、わたしは小さく頷いた。

この一年でわたしたちは、恋人という関係以上に、もっと深く、互いの人生の一部になってきた気がする。

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