ホワイト・サマー・エンド





衣都が死んだのは、俺が帰ってすぐ…昨日の夕方、薄い雲がかかる淡い秋の日、まだ蝉が鳴いている夏の終わりだった。





衣都が何も喋らないのが不安で、学校を休んで病院に行き、そこで初めて知らされた。






病院を出て呆然としていると、雨が降り出す。


今日は昨日と違って、どんよりと暗い、重たい曇り空だった。





ああ、そうか。

この雨は君が死んだから。

俺の心が泣いているから。







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