あやかしと四神〜闇を祓って〜
しかし時すでに遅し。魔法陣が眩しいほどに輝き始め、イヅナたちは魔法陣から離れようとする。しかし、魔法陣の外に出ることができない。

「な、何だこれ!!出られねぇ!!」

レオナードが大声を上げる。光はどんどん強くなり、イヅナの意識が遠のいた。

光が消えた時、イヅナたちの姿は書斎にはなかった。



イヅナは誰かに体を揺さぶられていることに気付く。

「ねぇ……ねぇ……起きなよ……。ねぇ!」

強く揺さぶられ、イヅナは目を開けた。そこには自分の知らない天井が広がっており、知らないベッドに寝かされている。

「えっ?ここはどこ?……ってあなたは!」

イヅナは二重の意味で驚くことになる。何故ならイヅナの隣に先日会ったアカネ・ミナミウラがいたからだ。

「どうしてアカネくんが……?」

「さぁね。僕が聞きたいよ」

アカネはイヅナと目を合わすことなく、ベッドから立ち上がって離れていく。イヅナはそれを胸の痛みを覚えながら見ていた。
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