あやかしと四神〜闇を祓って〜
「これが行方不明者のリストだよ」

「こんなに……」

ファイルが分厚くなるほど多くの人が行方不明になっている。イヅナの体に寒気が走った。レオナードとヴィンセントがファイルを捲っていく。イヅナもファイルの中身を確認しようとしたが、ギルベルトに止められた。

「イヅナ。実はあのファイル、僕が徹夜で作ったんだよね」

「そうなんですか！お疲れ様です。ギルベルトさん、まとめていただいてありがとうございます」

イヅナが軽く頭を下げると、ギルベルトは「どういたしまして」と得意げに笑う。それを見てヴィンセントは一瞬苛立ちを見せた。

「レオナード、ヴィンセント、私にもその資料見せてーーー」

イヅナが言いかけた時だった。イヅナたちの足元に魔法陣が浮かび上がる。魔法陣は紫色に輝いていた。

「な、何？」

イヅナたち三人は困惑の表情を浮かべる。ギルベルトとツヤは顔を見合わせ、ツヤがすぐに「早くこの魔法陣から早く離れろ！」と叫ぶ。
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