その声を聞かせて


正直言って誰としても同じだと思ってた。

特別良くも悪くもないって感じで。

それに誰と付き合っても、何かあっても我慢するのが当たり前で、どこかで交際なんてそんなもんだと思ってた。

どこか大人っぽく見せたかったり、自分の弱さを見せたくないと思ってた。

それになんとなく他人事みたいに距離をとっていたかもしれない。

どちらかと言えば私が甘やかすタイプだと思ってたくらい。

しっかりしないとって。

だからか、凌といる自分はこれまで言わなかった事を口にしたり、思ったりして戸惑いもあった。

惹かれてる事に気づかないフリをしてた。

こんなに好きになってしまってたのに。

一度でも素直に自分の気持ちを認めてしまったら、凌の気持ちを知ってしまったら…

好きが止まらない…

これまでのどんな人とも違う。

そんな凌が、好きで、好きで。

これまでの自分とも違う。


< 120 / 280 >

この作品をシェア

pagetop