その声を聞かせて
「ねぇ、今更なんだけど何で声優になろうと思ったの?」

テーブルに座ってご飯を食べながら話をする。

「話してなかった?」

「うん」

「小学ん時に、演劇見るだろ?」

「うん」

「あれで演劇に興味持って、演劇教室に入ったのよ」

「へぇ」

「んでどハマりしたんだけど」

「したんだけど?」

「俳優とかだと顔出すだろ?」

「そうだね」

「それがどうにも嫌でさ。でも演技するのは好きだったしってので声優」

「んじゃ歌手は?」

「俺、ガキん時からピアノ習ってて。あとチェロな」

なんか医者のお家の子って感じの習い事だな。

「んで楽器触ってるうちに作曲とかするようになって」

「ほうほう」

「歌うのも好きだったし、顔出さなきゃいけんじゃね? って感じで今」

「どうしたって顔は出したくないんだね」
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