その声を聞かせて
そして結局気まずいのは変わらず、チラチラと凌と目があってはそらすのを繰り返してしまう。

今日はこの辺にしておこう。

私は上からTシャツを重ねて着るだけ着て、そそくさと波瑠にもろくに挨拶もせずジムを飛び出した。

車に乗って一息つく。

はぁ。
勘弁してよ。
由麻の間抜けめ。

しばしハンドルに突っ伏しうなだれる。

こっそり聴いてはいたけど、なんだか本人を目の前にしたら妙に気まずい。

どうしても川嶋暖もNRも鳴海凌の顔が思い浮かんでしまう。

その時運転席の窓を外からコンコンとノックされ驚いてバッと顔を向ければ、凌がマスクを顎まで下げてこちらを見ていた。

んげーーーーー!

外でマスク外さないんじゃなかったんかーい!

私は慌ててエンジンをかけて車を発進させた。

やばい。

なんで逃げるような事してしまったんだ!?

余計に怪しくないか!?

いや、怪しいって何が!?
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