その声を聞かせて
怖いよ。

これ、知らない人だったら怖いよ?

そして今度は助手席をコンコンとノックされる。

はい。
わかりました。

大人しくロックを解除する私。

「よお」

YO!

「ども」

「何で逃げんだよ」

そう言って助手席に勝手に乗り込みヘルメットを外す凌。

「別に逃げてないよ?」

「いや逃げた」

「気のせい気のせい。ドライブしてただけ。偶然だね!」

自分で言っててだいぶ無理があるのはわかってる。

そして凌を見ればジーっと見られる。

見るな。
そんな目で見るな。

「てか、俺の歌聴いてくれてんだ?」

ほらみろ!
絶対言われると思った!

「いや? たまたまだね」

嘘ばっかり。

「ふぅーん」

「てかいいの? マスク」

「大丈夫。暗いし。誰も見てないから」

なるほど。
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