その声を聞かせて
ふぅと胸を撫で下ろす。

「ちょっと! 何で急に抱きついて来んのよ!」

「え? あれ? 何でだ?」

はい?

私はポカンとしてしまう。

「さっきの子、大丈夫だったの?」

エレベーターの中で会話をする。

「ああ。送ってった」

そしてポーンと7階で止まる。

「はい、まず入って」

「わり」

中に入れてタオルを渡す。

着替えなんて貸せるのないしな…

「いや、参ったわ。俺雨男なんだよな」

何を呑気に言い出すのかと思えば、身体を拭きながらそんな事を言う凌。

ドキドキしちゃったじゃんか!

気が抜ける。

「私もよ」

「おお、だからか。お前といるといっつも雨だ」

「とりあえず座れば?」

丸い小さめのダイニングテーブルを指す。

「ん」

この人がここにいるとリビングが狭く感じる。

「今日は片付いてる」

「あれはたまたまだったの!」

「はは。そんな必死にならんでも」

とりあえず二つのアイスコーヒーをシンクに置いて、作っていたフルーツウォーターを出す。

「ありがと。コーヒーごめんな、置きっぱなしで」

忘れてたわけじゃないらしい。
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