水田歩作品ガイドブック

王室御用達の靴屋は彼女の足元にひざまづく

明谷　晴恵（29）
フットケア士
フットセラピーの店長（片想い相手）と妹が結婚することになり、外反母趾の妹が辛くないウエディングシューズを作ってもらおうと、檜山を訪ねる。


檜山　智恭（27）
オーダー靴職人
注文が立て込んでいるのもあり、滅多に新規は受けない。
が、心の琴線に触れるといきなり作り出したりする。
顧客は彼の大ファンなので、のんびり納品を待っている。
施され性で、アラブの大富豪が屋敷をプレゼントしたり。
メールすれば駆けつけてくれるハイブランドデザイナーなどが友達。
偏屈な性格が合うのか、ネイトとも親しい。


明谷陽菜
晴恵の妹。陽キャラ、甘えっ子。悪気はないが、晴恵は彼女に押されてしまう。

フリッツ
オランダ系ドイツ人。
フスフレーゲサロン店長。晴恵の上司であり、陽菜の婚約者。困ったちゃん系女子が元々好み。


——

……商店街にひっそりと、セレブ御用達の靴屋があり、そこにヒロインが訊ねてくる。
そして誇り高い彼がヒロインにはひざまづく……
というイメージがありまして、形になりました。
俺様靴屋にヒロインが翻弄されるという初期プロットは、予想以上に

面倒くさかったヒロイン
×
コミュ症っぽいヒーロー
のおかげで、
見事にヒーローがヒロインに振り回されるお話になりました。

……余談ですが、
「一夜の恋人は敵対企業のCEO?!」
でヒーローがヒロインにドレスを贈るシーン。
靴を履かせたのが本作のヒーロー。
あのとき、晴恵が訪れてこなくなり、イライラしていた檜山は、ネイトから「恋しい女性を信じきれない」と愚痴られたので、ちょっかいを出して試したりしています。
そしてアラビア語で
「彼女、まじめじゃないか」なんてネイトを励ましてます。

檜山は世界中に顧客がいるので
ドイツ語、イタリア語、アラビア語が話せます。