For Myself

私の情けない姿を2人に見られてしまい、苦しさだけじゃない涙が込み上げてきた。



「ご、ごめんなさい。吐いちゃいました。」



手も私の体から出てきたものでベトベトになっていてどうすればいいか分からないでいると看護師さんが背中をさすってくれた。



さらに私の傍にあるナースコールのようなものを押して他の看護師さんにヘルプを要請する。



「直ぐに片付けちゃうからもう少し待っててね。苦しかったねごめんね。」



優しい言葉にさらに涙が出てくる。目の前があっという間に綺麗になって私の手もキレイにしてくれた。



「ご飯別に無理して食べなくて良かったんだぞ。ここは病院だ、苦しかったら頼っていい。ナースコールを押して食べれないと伝えればいい。これからはそうして欲しい。」



先生が私に目線を合わせて伝えてきた。手は手首を掴んで脈を測ってるんだろうなとわかる。



「今日は、今から栄養の点滴をもう一度入れさせて貰うけどいいかな？食事が取れないとやっぱり体重が減ってしまうから。」



栄養の点滴は構わない、でも、痛み止めが欲しい。この胃の痛みが治らない限り辛いままだと思う。



「今、何か伝えたいことはあるか？痛みがあるとかまだ気持ち悪いとかあれば言って欲しい。」



その言葉を聞いて、口から自然に出ていた。



「胃が痛くて、ご飯が食べられないんです。お味噌汁だけなら食べれると思って食べたら、突然上がってきて吐いてしまいました。ごめんなさい。」



その言葉を受けて、佐久間先生は



「栄養剤の前に痛み止めを入れようか。明日、胃の検査もしてもらおう。検査続きになってしまうけど許して欲しい。」



私が悪いのに、関係ない人に謝らせてしまっている。本当に私ってダメだとつくづく感じた。その後、酸素チューブを付けるように言われて付けることになった。可愛くない酸素チューブだし、鼻に付いてるのは違和感だけど何となく息苦しさがなくなる気がした。



そのまま、消灯前の回診をついでに行い先生は去って行った。看護師さんがあとから点滴を付けに来てくれたけどその時に迷惑と思わないでください。という言葉をもらい、ナースコールいつでも押してくださいと言われた。