For Myself
「昨日、聞いてると思うけど今日は胃の検査、その中でも胃カメラってのをするから朝ごはんはなしです。お水もちょっと制限かかっちゃうから我慢してね。点滴でお水は入ってるから喉が渇いたらお水で口すすいだりうがいとかしてもらいたい!」



やっぱり。胃カメラって辛いって聞くけど大丈夫かな?不安しかない。



「不安?だよね。看護師さんがついて行くし、苦しくならないようにコツとかも教えてくれると思うから安心して欲しい。」



表情から不安そうな顔とか分かるのかな?と思いながら、聴診をしてもらって終わる。



「喘鳴も聞こえるからゆっくりしててね。点滴終わったら変えに来ます。あと、トイレとか行く時はナースコール押してね。貧血が酷いから倒れないように看護師付き添うからね。」



最後にカーテン開けておく?と言われたので気分転換に開けたいと伝えて開けてもらった。そしたら、初めて同室の子を見れた。



「あっ!やっと会えた!」
「カリンちゃん驚いちゃうよ」



人懐っこそうな中学2年生くらいの女の子と、静かそうな中学生3年生くらいの女の子だった。



「昨日の夜、戻しちゃってる声聞こえてナースコール押したんだよ!もう大丈夫?」



多分とてもいい子なんだと思う。



「汚い声聞かせちゃってごめんね。私、渚って言います。初めての入院だから不安だらけだけど…」



「えっ、めっちゃわかる!!不安だよね!!私は、夏鈴(カリン)!中学2年です!階段から落ちて骨折して大人しくできないから入院になったの!」



そんな理由で入院とかあるんだと笑ってしまった。



「やっと笑った。私は妃奈(ヒナ)です。中学2年生。盲腸で入院してます。私も入院は初めて。」



妃奈ちゃんは大人っぽいから3年生だと思ったけど2人は同級生なのか。いいな。可愛い。



「あっ、私は高校2年です。みんなよりほんの少しだけ年上だけど気にしないでね。」



そこから2人はご飯を食べながら、私はご飯を食べてる2人を見ながらお話をした。酸素チューブがついてることは2人は何も言わないし、笑いもしない。病院だからなのかな。
< 50 / 65 >

この作品をシェア

pagetop