君を大人の果実とよぶ。
#6. 失恋



それから気づけば数日が経っていた。

病院で京子と牧が顔を合わせることは減っていた。

偶然にも、牧の手術が少ないことや、
京子が他の手術につくことが重なっていた。

そんな二人の距離感を察してか否か、
澪菜や恵の、牧への接触は顕著だった。

恵は今日も、牧の手術の器械出しを希望。

大きな胸が牧の肘に当たるのを、
渚は小窓から覗いていた。


「あんなあからさまだと逆に清々しいですよね」


通りかかった先輩看護師の干場にそう言うと、
干場も渚の横に並んで小窓を覗いた。


「アメリカじゃあんな看護師、
 一瞬で飛ばされていたけどな」

「え、意外ですね。
 アメリカは胸大きい人多そうなのに」

「胸の大きさと図々しさは比例しないだろ」

「たしかに」



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