君を大人の果実とよぶ。
それからなんだかんだの攻防の末、
牧は京子の部屋に上がり込むことに成功した。
恥ずかしいから、という理由で、
何故だか部屋の明かりを消されてしまった。
おかげでどこに何があるのか、
京子がどこにいるのかもよく見えない。
「あのぉ~きょんちゃん?」
「なに?」
「そういう雰囲気にしてる?」
「してません」
「なんにも見えないんだけど。
可愛いきょんちゃんすら見えないぞ?」
「こっち」
袖を引かれるままに、
座椅子タイプのソファらしき場所に座らされた。
京子がカーテンを開けると、
月明りが差し込んだ。
薄暗い中に見えた、その姿にほっとする。
京子は牧の隣に腰かけて、
スッと息を吸い込んで言った。