幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
「起きるんじゃなかったの?これだと動けないでしょ?」

「そうだけど」

逢生の手を解くと逢生はじっーと自分の両手を見つめていた。
なにがそんなに不安なんだろう。
逢生のことが好きだって言ったのに。
それに昨日、何度も―――思い出して顔が赤くなった。

「あ、逢生!スパゲッティでいいわよね!?」

「なんでもいいよ」

バッと振り返ると逢生が着ていたシャツを脱いでいたところだった。
ただ服を着替えようとしているところだったのにそれを正視できずに目を逸らした。
なに意識してるのよー!
逢生の体なんて見慣れてるのにっ!
ぶんぶんっと首を横に振っていると逢生がひょいっと肩越しに顔をのぞかせた。

「見てもいいのに」

「み、み、みっ……」

「セミ?」

「見ないわよっ!」

ボスッと軽くパンチをしてダッシュで部屋から出た。
キッチンに逃げると姿を隠すために身を低くした。
どうしても昨晩を思い出してしまう。
逢生ってあんなに色気あった?
今まで気づかなかっただけ?
キッチンカウンターからそっと逢生を盗み見るとちゃんと服を着ていて安心した。
にょきっと顔を出して立ち上がる。
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