幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
「やっぱりあいつが初恋だったんだ」

逢生はむうっとした顔をした。

「逢生はその人のこと知っているの?プロになっているの?」

「知らない」

すいっーと目をそらした。
これは知ってるわね。

「共演したりしないの?」

「したくない」

「したくないってことはプロになってるわけね」

ハッとした顔で逢生が私を見る。

「年齢で行ったら三十すぎたくらいじゃない?見てみたいなー」

「見なくていい」

私にくれたコンサートのチケットを没収されてしまった。

「え?くれるんじゃなかったの?」

「やっぱりやめた」

なにそれ。
ジャケットのポケットに隠した。
まったく子供なんだから。

「帰る」

「うん?私は昼寝をするわ。おやすみー」

「奏花のバカ」

な、なんだとー!
言い返そうにも逢生は不機嫌そうな顔で私をにらんで出ていった。

「こんなんじゃ、奏花に彼氏ができる日はこないかもね。繊細な男心をわからないダメ乙女ねー」

話を一部始終聞いていた母からダメだしされてしまった。

「誰がダメ乙女よ」
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