幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
へぇー、そうですかと思いながらカードキーを取り出すと隣の部屋のドアが半分開いているのが目に入った。
まさかお隣さん!?

「奏花ちゃん。深月(みづき)やめて俺と付き合わない?」

「いえ、けっこうです」

断ったけど、実際のところ逢生(あお)とも付き合っているわけじゃないのよね……
でも、今はそういうことにしておこうと思った。
大人の危険な香りとはこのことよね。

「はっきり言うなぁ」

言いますとも。
女の人に殴られるのを見て『うわぁ、付き合いたい!』ってなるわけないでしょ。
しかも、簡単に『付き合わない?』なんて誘えるあたり、もう梶井さんがモテるのは確定。
遊びなれているに違いない。
私は遊びで付き合えるような女じゃないんだからねっとにらみつけた。

「全員と別れたから、今なら俺を独占できるよって言っても?」

「何人いたんですか」

「さあね。付き合いたいっていう女性と片っ端から付き合ってあげてるから。何人だろ?まあ、今ので最後なのは間違いないかな」

「もっと誠実に人と付き合いましょうよ」
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