未亡人ママはスパダリ義兄の本気の愛に気付かない

椿は唇を噛みしめたあと、思い切ってまりあに言った。

「まりあちゃん。あなたに酷なことを言わなきゃならないんだけど・・・」

「なによ。」

「あのね。私と銀先生・・・・・・婚約してるの。」

「・・・・・・は?」

「銀先生と私、愛し合っているの。だからね・・・銀先生のことは諦めて。」

椿の真剣なまなざしに、まりあは顔面蒼白になった。

「嘘でしょ?!」

「ほんと。」

まりあは椅子から立ち上がり、目に涙を浮かべながら、椿を睨み付けた。

「この前は銀先生とは何でもないって言ってたくせに!椿ちゃんの嘘つき!せっかく仲良くなれたと思ったのに・・・もう帰る!」

ごめんね、まりあちゃん・・・・・・

椅子を蹴飛ばし、店を出て行くまりあの後ろ姿を、椿は心で謝りながら見送った。
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