寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました
 


 どうしよう。
 視線を外すか。

 あそこから、人が覗いてますよ、と白神さんに言うか。

 こらーっ、と言うかのどれかなんだと思うんだが、今後とるべき行動は。

 ……いや、こらーっ、はないよな。

 ほんとにこっち見てるのかわからないし。

 まあ、あの赤い車の人みたいだし。

 目が合ってるけど。

 などと考えている間に、手招きされた。

 綾都は慶紀に指示をあおごうとした。

 だが、彼女が、しーっと口元に人差し指を当てる。

「あ、あの、白神さん。
 先に下りててください」
と慌てて綾都は言った。
< 131 / 330 >

この作品をシェア

pagetop