寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました
 ……いや、それは嫌だな、と思ってしまった。

 なんでだろうな。
 わからないけど。

「ああ、嫌なもの見ちゃったわ。
 せっかくの休日なのに」

「なんかすみません」

 あまりに彼女がガッカリしているので、綾都はまた謝る。
 すると、彼女はいきなり顔を上げ、訊いてきた。

「ねえ、あなたたち、結婚しても、ここに住むの?」

「えっ?
 いや、出てくみたいなんですけど」

「そうなの」
と言った彼女はなにか考えているようだった。

「いや、さすがにそれはちょっと……」
と呟き、行ってしまう。

 さすがにそれはちょっと、なんなんですかっ?
と思ったが、彼女は振り向かずに、そのまま廊下の突き当たりの部屋の鍵を開け、入っていった。

「まーくーん」
と言う声が聞こえてくる。

 まーくん?
 彼氏さんだろうか?

 あれ?
 あの人、白神さんのストーカーじゃなかったのかな?
と思ったとき、

「彼女はあの部屋の住人だったのか」
と背後から声がした。
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