寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました
 


「誰なのよ、親善ビーチバレーとか考えたの」
「いやー、お子様連れとか楽しそうですよ~」

 自分も文句を言っていたくせに、秀子に言われ、つい、会社をかばってしまう。

 ここが一番涼しいと思ったのか、秀子は携帯ファンを手に、綾都がいる受付前に陣取っている。

 受付もほぼ終わり、もう誰も来ないからだ。

 ちょうど目の前に来間さんが立ってくれてるから、日陰で涼しいな。

 ビーチバレーはなんにも見えなくなったけど、と思った瞬間、気がついた。

 そうだっ。
 今が訊くチャンスなのではっ?

 秀子を見上げ、
「あのー」
と言ったとき、あっ、と秀子が声を上げた。

「さっきの女っ、まーくんにめっちゃすり寄ってるんだけどっ」

 秀子の背中にすべてが隠れているので、そのすり寄ってるところは見えなかったのだが。

 綾都は思わず背後を振り返ってみた。

 ……浜子さんがいない。
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