うちの訳アリ男子たちがすみません!
今の声、聞いたことがあるような……?
私の横を通って、身を乗り出して試合を見る人影。
その横顔を盗み見て、私は目が真ん丸になった。
「ええええええっ‼ あさひなちゃん⁉」
そこに立っているのは正真正銘、あさひなちゃんだ。
みんなは応援に熱中してるから気づいてないんだ!
私の部屋にあふれている雑誌やらポスターやらに写る彼女の顔。
毎日見ているこの私が見間違えるわけない! 確かに彼女だ!
私の叫び声に気づいたあさひなちゃんは、ふわっと髪をなびかせながら振り向いた。
「あれ、もしかしてあなた、さくらちゃん?」
彼女の口から出た言葉に、今度はぽかんと口を開けた。
い、いま、あさひなちゃんが私の名前を呼んだ?
「な、なななな、なんで私の名前を!」
なんだか前も同じようなことがあったようなシチュエーションだよ!
あさひなちゃんはあごに手を当てて不思議そうな顔。
「なんでって、あれれ。もしかして聞いてなかったの? あー、内緒のやつだったのかなあ」
聞くって何を?
私は目をぱちくりさせる。
あさひなちゃんは「まあ、いっか」と朗らかに笑う。