君が最愛になるまで
大切な人
「おい紬希。大丈夫かよ」
「ん〜たいじょーぶー!げんきだよ〜」
「元気なのは分かるけどフラフラじゃねーか」
先程の居酒屋で私は千隼くんに告白された。
まさか返事が聞けるなんて思ってもいなかったし、それが私と同じ思いだなんてもっと驚きだ。
私が知らない間に千隼くんの心が折れてしまうようなことがあったようで、それが原因で今に至ることを知った。
もちろんだからと言ってみんながみんなそうならないとは分かっている。
だけどそうならざるを得なかった理由が知れただけでも満足だ。
でも過去は変えられない。
私を好きだと言ってくれた千隼くんは今までいろんな人と曖昧な遊びを続けていた。
それだけは紛れもない事実で、全く気にしないなんてできない。
だけどそれを私が言っていいのか迷ってしまう。
言葉を返してくれたことや私と同じ気持ちだということがあまりにも衝撃的すぎていつも以上にハイペースでお酒を飲んでしまったため酔いがかなり回っていた。
「あんまりフラフラしてると危ないだろ」
「ちゃんと歩いてるってば〜」
「普段もこんな感じになるまで飲むのか?」
「いつもはもう少しセーブしてる〜」
「ほんとかよ」
千隼くんと居酒屋を出た私は夜風を浴びながら一緒に彼の家まで歩いていた。
普段はここまで飲まないお酒を飲んでしまったのには理由がある。
もちろん言葉が返ってきたことや同じ気持ちだったことの驚きからもだが、冷静な状態で千隼くんの家になんて行けない。
これから起こることなんて大人なんだから分かるし、ましてやお互い初めてな訳でもないが、今までが幼なじみという関係の私にとってなんだか悪いことをしてしまう気がした。
「なぁ紬希」
「んー?」
「酔ってる今言うのもあれだけど、俺、結構勇気出して話したんだよ過去のこと」
「うん。ちゃんと聞いてたよ」
「どう思った?俺のこと」
歩きながらも私の目を真っ直ぐ見つめてくる千隼くんはどこか不安げな表情を浮かべていた。
千隼くんもこんな顔をするんだなと思うと同時に、自分の行いを私に知られたことを気にしているんだろう。
「んー⋯まずは理由があって良かったって思ったかな。千隼くんが変わった理由がちゃんとあってホッとした気持ち」
「うん」
「それと同時に今までしてきたことは変わらないし、千隼くんが彼女じゃない人の気持ちを弄ぶように遊んでた事実はなくならないから正直、嫌だなとも思うし今までのその人たちに嫉妬が0かと言われればそれも嘘になる」
「だよな。もし俺が紬希の立場だったら嫉妬で狂いそうになる」
だけどどれももう変えられない事実で過去のことはどうにもできない。
私たちはこれから未来を歩くしかないんだ。
千隼くんが私にどんな言葉を求めているかは分からない。
でも彼はきっと嘘が嫌いだからこそ、私は隠さずに伝えるべきだと思った。
「あとやっぱ最低なクズだな、とももちろん思ったよ。気持ちを弄ぶなんて最低だしね」
「あ、うん、そりゃそうだよな。紬希に言われるとグサグサ刺さるわ⋯」
「もうやったことは変わらないし過去はどうにもできない。だけど私たちの未来はどうとでもなるから⋯⋯」
歩く歩幅をゆっくり縮めその場で私は立ち止まった。
それに気づいた千隼くんも立ち止まり私を真っ直ぐ見つめる。
その場で立っているだけなのに千隼くんはすごくかっこいい。
身長も高いし筋肉もついてるし、顔も整っててそりゃ誰もが1度は抱かれたいと思うくらいにはイケメンだろう。
だけどそんな彼の瞳には私しか映っていない。
それがとても特別なことに思えた。
「これから千隼くんが私を1番に想ってくれればそれで十分かな」
「紬希⋯⋯」
「千隼くんにとって"彼女"って立場がいろんなことがあったからこそ臆病になったり、人よりも特別な関係だって分かってるから。そこに私が立てるだけでも幸せだよ」
ただ前を向くために伝えたつもりだったのに同じ気持ちになれたこと自体が奇跡だ。
過去を全く気にしないのは無理だが、これからのことを考えていきたい。
「ん〜たいじょーぶー!げんきだよ〜」
「元気なのは分かるけどフラフラじゃねーか」
先程の居酒屋で私は千隼くんに告白された。
まさか返事が聞けるなんて思ってもいなかったし、それが私と同じ思いだなんてもっと驚きだ。
私が知らない間に千隼くんの心が折れてしまうようなことがあったようで、それが原因で今に至ることを知った。
もちろんだからと言ってみんながみんなそうならないとは分かっている。
だけどそうならざるを得なかった理由が知れただけでも満足だ。
でも過去は変えられない。
私を好きだと言ってくれた千隼くんは今までいろんな人と曖昧な遊びを続けていた。
それだけは紛れもない事実で、全く気にしないなんてできない。
だけどそれを私が言っていいのか迷ってしまう。
言葉を返してくれたことや私と同じ気持ちだということがあまりにも衝撃的すぎていつも以上にハイペースでお酒を飲んでしまったため酔いがかなり回っていた。
「あんまりフラフラしてると危ないだろ」
「ちゃんと歩いてるってば〜」
「普段もこんな感じになるまで飲むのか?」
「いつもはもう少しセーブしてる〜」
「ほんとかよ」
千隼くんと居酒屋を出た私は夜風を浴びながら一緒に彼の家まで歩いていた。
普段はここまで飲まないお酒を飲んでしまったのには理由がある。
もちろん言葉が返ってきたことや同じ気持ちだったことの驚きからもだが、冷静な状態で千隼くんの家になんて行けない。
これから起こることなんて大人なんだから分かるし、ましてやお互い初めてな訳でもないが、今までが幼なじみという関係の私にとってなんだか悪いことをしてしまう気がした。
「なぁ紬希」
「んー?」
「酔ってる今言うのもあれだけど、俺、結構勇気出して話したんだよ過去のこと」
「うん。ちゃんと聞いてたよ」
「どう思った?俺のこと」
歩きながらも私の目を真っ直ぐ見つめてくる千隼くんはどこか不安げな表情を浮かべていた。
千隼くんもこんな顔をするんだなと思うと同時に、自分の行いを私に知られたことを気にしているんだろう。
「んー⋯まずは理由があって良かったって思ったかな。千隼くんが変わった理由がちゃんとあってホッとした気持ち」
「うん」
「それと同時に今までしてきたことは変わらないし、千隼くんが彼女じゃない人の気持ちを弄ぶように遊んでた事実はなくならないから正直、嫌だなとも思うし今までのその人たちに嫉妬が0かと言われればそれも嘘になる」
「だよな。もし俺が紬希の立場だったら嫉妬で狂いそうになる」
だけどどれももう変えられない事実で過去のことはどうにもできない。
私たちはこれから未来を歩くしかないんだ。
千隼くんが私にどんな言葉を求めているかは分からない。
でも彼はきっと嘘が嫌いだからこそ、私は隠さずに伝えるべきだと思った。
「あとやっぱ最低なクズだな、とももちろん思ったよ。気持ちを弄ぶなんて最低だしね」
「あ、うん、そりゃそうだよな。紬希に言われるとグサグサ刺さるわ⋯」
「もうやったことは変わらないし過去はどうにもできない。だけど私たちの未来はどうとでもなるから⋯⋯」
歩く歩幅をゆっくり縮めその場で私は立ち止まった。
それに気づいた千隼くんも立ち止まり私を真っ直ぐ見つめる。
その場で立っているだけなのに千隼くんはすごくかっこいい。
身長も高いし筋肉もついてるし、顔も整っててそりゃ誰もが1度は抱かれたいと思うくらいにはイケメンだろう。
だけどそんな彼の瞳には私しか映っていない。
それがとても特別なことに思えた。
「これから千隼くんが私を1番に想ってくれればそれで十分かな」
「紬希⋯⋯」
「千隼くんにとって"彼女"って立場がいろんなことがあったからこそ臆病になったり、人よりも特別な関係だって分かってるから。そこに私が立てるだけでも幸せだよ」
ただ前を向くために伝えたつもりだったのに同じ気持ちになれたこと自体が奇跡だ。
過去を全く気にしないのは無理だが、これからのことを考えていきたい。