君が最愛になるまで
「そういえば千隼くんの噂って嘘なんだよね?私、ちゃんと千隼くんの口から聞いたことない」
「どんな内容聞いてるの?」
「前の会社で日替わりのように抱いてたとか、同じ会社に何人もそういう関係の人がいるとか」
「全部が全部真実ではないかな」
千隼くんの口から直接噂のことをしっかり聞いた事がなかったが、私の瞳を真っ直ぐ見つめる千隼くんの言葉に嘘はないと思った。
傍から見れば千隼くんの行動は最低で理解なんてされないだろう。
それでも優しい千隼くんを知る私は全てを否定することはできなかった。
だからこそ真実を知りたい。
「確かに前の会社では誘われて女とご飯行ったりデートはした。けど実際そういう関係を持ったことがある人はいないよ。今の会社でも2週連続で出かけはしたけどそれだけ。気分でしょっちゅう断るし、身体の関係持たなかったのはある意味、俺なりの足掻きだから」
「気分屋はちょっと女の人の方が可哀想⋯だけど、意外と普通というか⋯⋯噂はもっとひどかったよ」
「いや、ほんとごめん。これは俺のせいだし紬希に幻滅される覚悟はしてる。あの時はやさぐれてて"抱こうと思えば誰でも抱ける"って意味で誰でも抱けるって言ってたからそれが独り歩きしてたんだと思う。それがいつの間にか広まって、それを信じた人たちに誘われはしてたけど実際にはしてない」
「噂ってすごい尾ひれつくんだね。もうほんとひどかったよ。最低クズ人間な内容だった」
「まぁ当時はほんとに誰でもよかったし、誰にどう思われてもどうでもよくて噂を否定しなかったから、誰でも抱けるって言葉やデートしてることが先行してどんどん尾ひれがついて、来る者拒まず去るもの追わずとか日替わりとか言われてたんだろうな」
千隼くんの話を聞く限りじゃ噂はほとんどがデマのようだ。
彼と寝たという偽りのマウントを取るがために女性たちがそういう噂をそれぞれが流した結果、尾ひれがつき"誰でも抱こうと思えば抱ける"がまるで真実のように"誰でも抱く"という歪んだ形で広まっていったのだろう。
だけど女性が抱く淡い恋心や期待の気持ちを弄んだ結果そうなったんだろうし、そうした事実は消えない。
噂通りの誰でもいいじゃなかった事実はかなり私にとっては大きかった。
底辺の最低に成り下がっていなくてどれだけ安心したことか。
だけど同時に噂を信じて千隼くんに失礼な態度を取ってしまったことにも申し訳なく思う。
「あくまで噂だったのに、私も千隼くんにちゃんと聞かずに信じちゃってた。ごめんね」
「いや、否定しなかったのは俺だから。いろんな人とデートして実際そういう関係を求められて望まれてたのに、曖昧に気持ちを弄んだのは事実だ。2人と似たような最低なことをして、だけど同じように身体の関係だけは持てなかった。それをしたら、俺も2人と全く同じクズに成り下がる気がして、それだけはなりたくなくて踏みとどまれてたけど、全てが全て嘘ではないからな」
噂なんて簡単に信じるものではないと改めて思う。
たくさんの嘘の中に真実なんてほんの少ししかなかったりするのだ。
そんなほんの少しの嘘がどんどん肥大化していつの間にか収集がつかない程の偽りの真実になってしまう。
今回はまさにそれだった。
「そういえば千隼くんが休みの日に女の人と男の人と歩いてたの見たって聞いたけど、友達?そういう関係の人じゃないよね?」
「もちろん。休みの日に会うなんてありえねー。多分、親友の姉貴だと思う。ちょっと前に親友とその姉貴と3人で出かけたから」
そう聞いた直後、身体から力が抜けてほっとした自分がいた。
もしそうだったらどうしようかと思ったがそういうことなら安心出来る。
「どんな内容聞いてるの?」
「前の会社で日替わりのように抱いてたとか、同じ会社に何人もそういう関係の人がいるとか」
「全部が全部真実ではないかな」
千隼くんの口から直接噂のことをしっかり聞いた事がなかったが、私の瞳を真っ直ぐ見つめる千隼くんの言葉に嘘はないと思った。
傍から見れば千隼くんの行動は最低で理解なんてされないだろう。
それでも優しい千隼くんを知る私は全てを否定することはできなかった。
だからこそ真実を知りたい。
「確かに前の会社では誘われて女とご飯行ったりデートはした。けど実際そういう関係を持ったことがある人はいないよ。今の会社でも2週連続で出かけはしたけどそれだけ。気分でしょっちゅう断るし、身体の関係持たなかったのはある意味、俺なりの足掻きだから」
「気分屋はちょっと女の人の方が可哀想⋯だけど、意外と普通というか⋯⋯噂はもっとひどかったよ」
「いや、ほんとごめん。これは俺のせいだし紬希に幻滅される覚悟はしてる。あの時はやさぐれてて"抱こうと思えば誰でも抱ける"って意味で誰でも抱けるって言ってたからそれが独り歩きしてたんだと思う。それがいつの間にか広まって、それを信じた人たちに誘われはしてたけど実際にはしてない」
「噂ってすごい尾ひれつくんだね。もうほんとひどかったよ。最低クズ人間な内容だった」
「まぁ当時はほんとに誰でもよかったし、誰にどう思われてもどうでもよくて噂を否定しなかったから、誰でも抱けるって言葉やデートしてることが先行してどんどん尾ひれがついて、来る者拒まず去るもの追わずとか日替わりとか言われてたんだろうな」
千隼くんの話を聞く限りじゃ噂はほとんどがデマのようだ。
彼と寝たという偽りのマウントを取るがために女性たちがそういう噂をそれぞれが流した結果、尾ひれがつき"誰でも抱こうと思えば抱ける"がまるで真実のように"誰でも抱く"という歪んだ形で広まっていったのだろう。
だけど女性が抱く淡い恋心や期待の気持ちを弄んだ結果そうなったんだろうし、そうした事実は消えない。
噂通りの誰でもいいじゃなかった事実はかなり私にとっては大きかった。
底辺の最低に成り下がっていなくてどれだけ安心したことか。
だけど同時に噂を信じて千隼くんに失礼な態度を取ってしまったことにも申し訳なく思う。
「あくまで噂だったのに、私も千隼くんにちゃんと聞かずに信じちゃってた。ごめんね」
「いや、否定しなかったのは俺だから。いろんな人とデートして実際そういう関係を求められて望まれてたのに、曖昧に気持ちを弄んだのは事実だ。2人と似たような最低なことをして、だけど同じように身体の関係だけは持てなかった。それをしたら、俺も2人と全く同じクズに成り下がる気がして、それだけはなりたくなくて踏みとどまれてたけど、全てが全て嘘ではないからな」
噂なんて簡単に信じるものではないと改めて思う。
たくさんの嘘の中に真実なんてほんの少ししかなかったりするのだ。
そんなほんの少しの嘘がどんどん肥大化していつの間にか収集がつかない程の偽りの真実になってしまう。
今回はまさにそれだった。
「そういえば千隼くんが休みの日に女の人と男の人と歩いてたの見たって聞いたけど、友達?そういう関係の人じゃないよね?」
「もちろん。休みの日に会うなんてありえねー。多分、親友の姉貴だと思う。ちょっと前に親友とその姉貴と3人で出かけたから」
そう聞いた直後、身体から力が抜けてほっとした自分がいた。
もしそうだったらどうしようかと思ったがそういうことなら安心出来る。