うちのかわいい愛猫が、満月の夜にイケメンに!? 主従関係になるなんて聞いてません!
9 新しい月の夜にこの命を
 ある日、十六夜堂の引き戸が開けられた――たったの数センチだけ。
「みゃーお」
 小さな、鳴き声。
 すりすりと、わたしの足元に頭をこすりつけてきているのは、黒い子猫だった。
 ここは、キノ・キラン専用カフェ・十六夜堂。
 ヤドリギさんに案内されない限り、ここにはキノ・キランしか来られない。
「あなた、キノ・キランなの?」
 ――ガラッ
 ゆっくりと戸を開けたのは、ハコベラさんだった。
「ハコベラさん、こんにちは」
「こんにちは。ゲンブのちからが、ようやく返ってきました」
 嬉しそうに微笑むハコベラさんの腕のなかには、もう一匹の子猫がいた。
 その子猫が、ハコベラさんの腕の中から飛び降り、黒猫とじゃれあいはじめた。
 とっても、仲がいいみたいだ。
「この子たち、生まれながらにして、キノ・キランだったんです。お互いの絆があればきっと、すばらしいキノ・キランになれるはずだって、月が祝福を授けてくれたんでしょうね」

 おわり
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.˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚. 「あんなところに 絵なんて飾って あったっけ……?」 .˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚. モノクロの、ヘンテコな絵。 どんよりとした、 グレーの空に、 ぶきみなものが浮かんでいる。 なんだか、ちょっと怖い。 いったい誰が描いたんだろう。 有名な画家って、誰がいたっけ。 たしか、このあいだ見た動画で、 小耳にはさんだ名前があった。 「ぽかり、いや、ぴかり…… じゃなくて、ピカソ、だったっけ」 でもピカソってこんな絵、描いてたっけ。 あと知っているのでは、 わたしの好きな画家。 𖤐𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𖤐 きれいな睡蓮を描く、 モネって画家。 𖤐𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𖤐 目の前の絵は モネが描く絵とは だいぶフンイキが違うけれど。 光と闇、表と裏ぐらい、正反対だ。 だけど、不思議な魅力がある。 怖いけれど、気づいたら、 ジッと見ちゃうような絵だな。 その瞬間、 わたしは昇降口ではない、 どこかに立っていた。 どんよりとした、グレーの空。 何もない、砂の地面。 生き物の気配も、ない。 音のない、しずかな世界。 わたし、いったいどうしたんだっけ。 下校しようとして、 クツをはいて、絵を見て、それから。 「学校は、 どこいっちゃったんだろう。 ここ……どこ?」 「きさまが宇野さくら、か」 ふりむくと、 わたしと同い年くらいの男の子が立っていた。 ぼさっとした髪、 だぼだぼの白いトレーナーに、 黒いサロペット。 足もとは、黒いトレッキングブーツ。 右目には、眼帯をつけていた。 ものもらいでも、できてるのかな。 「きみは……?」 すると男の子は、左目だけでギロリ、 とわたしをにらみつけた。 ★꒷﹋꒦꒷★꒷﹋꒦꒷★ - 偉人画家 -    × - 能力バトル - ★꒷﹋꒦꒷★꒷﹋꒦꒷★
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