うちのかわいい愛猫が、満月の夜にイケメンに!? 主従関係になるなんて聞いてません!
9 新しい月の夜にこの命を
 ある日、十六夜堂の引き戸が開けられた――たったの数センチだけ。
「みゃーお」
 小さな、鳴き声。
 すりすりと、わたしの足元に頭をこすりつけてきているのは、黒い子猫だった。
 ここは、キノ・キラン専用カフェ・十六夜堂。
 ヤドリギさんに案内されない限り、ここにはキノ・キランしか来られない。
「あなた、キノ・キランなの?」
 ――ガラッ
 ゆっくりと戸を開けたのは、ハコベラさんだった。
「ハコベラさん、こんにちは」
「こんにちは。ゲンブのちからが、ようやく返ってきました」
 嬉しそうに微笑むハコベラさんの腕のなかには、もう一匹の子猫がいた。
 その子猫が、ハコベラさんの腕の中から飛び降り、黒猫とじゃれあいはじめた。
 とっても、仲がいいみたいだ。
「この子たち、生まれながらにして、キノ・キランだったんです。お互いの絆があればきっと、すばらしいキノ・キランになれるはずだって、月が祝福を授けてくれたんでしょうね」

 おわり
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黒ねこプリンセス✡マジカルショータイム!

総文字数/6,857

絵本・童話5ページ

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✧⋄⋆⋅⋆⋄✧⋄⋆⋅⋆⋄✧⋄⋆⋅⋆⋄✧⋄⋆⋅⋆⋄✧  ヨルルは  黒ねこプリンセス☆ ✧⋄⋆⋅⋆⋄✧⋄⋆⋅⋆⋄✧⋄⋆⋅⋆⋄✧⋄⋆⋅⋆⋄✧ ヨルルは、 夜の王国のおひめさま 『黒ねこプリンセス』です。 夜空みたいなロングヘアに、 あたまのてっぺんについた、 さんかくの耳。 そして、ながいふわふわのしっぽ。 だいこうぶつは おさかなグミ。 月あかりにてらすと、 宝石みたいにかがやきます。 ヨルルはきょうも おしろのやねにのぼって、 おさかなグミをたべながら、 夜の王国のおまつりのことをかんがえます。 「あ~。もうあしただよ。 『ミッドナイト✡ハロウィーン』。 どうしよう……」  ヨルルはしょんぼりと、 ためいきをつきました。 .˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚. まだ、お祭りで披露するための 魔法が完成していない、ヨルル! お祭りは、明日! 魔法は完成できるのか!? 黒猫🐈‍⬛ショータイム! はじまるよ〜〜〜〜!!!

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