王子とシンデレラの執着愛
真龍から、親友だと言って紹介された時。
葉瑠と皐生には“俺と空愛は婚約してる”と伝えた。

すると二人に「えーー!!君って、変な子だねー」と笑われた空愛。

皐生はこの通り、恋人が出来ても数日で別れてしまう。
葉瑠は何人ものセフレを抱え、特定の相手を作らない。

だからか、真龍と空愛が“生涯愛する人を見つけたことが”不思議なのだ。

空愛からすれば、二人の方がよっぽど“変”だ。


地下駐車場に着き、真龍と皐生の車が並んでいる所へ向かう。

「はぁ…離れたくない……」
空愛を抱き寄せ、額と額をくっつける。

「……//////」
(皐生さんいるのに…恥ずかしい…)

これは毎回のことで、その度に空愛は固まってしまう。

「真龍、もうそろそろ行かないと!」

「あ?
あぁ…じゃあね、空愛!
皐生から離れちゃダメだよ?」
皐生に言われちょっと皐生を睨みつけて、空愛に微笑んだ。
そして、言い聞かせるように鋭い視線を送った。

「うん//////」

小さく手を振り合い、真龍は自身の車、空愛は皐生の車に乗り込んだ。

「―――――皐生さん」

「んー?」

「いつもすみません…
皐生さんがいるのに真龍さんとベタベタしたり、わざわざ大学付き合わせたり……」

「気にしないでっていつも言ってるよね?」

「だってほんとなら、今頃仕事してる頃だし」

「俺は結構楽しいよ?」

「え!?そ、そうなんですか!?」

「うん!だから、大丈ー夫!」
空愛の頭をポンポンと撫でた。

大学の駐車場に着き、運転席を降りた皐生が助手席に回る。
ドアを開けて降りようとする空愛の手を取って引いた。

「もー、俺が王子様みたいにエスコートするんだから、自分で降りようとしないでよー」

「あ、いや…でも……」
(私、彼女じゃないし…)

本当に、不思議な人……

カッコ良くて、頭も良い。
優しくて、穏やかな紳士。

なのに、恋人が出来てもすぐに別れてしまうのだ。
(しかもほぼ毎回、皐生がフラレる)


< 10 / 52 >

この作品をシェア

pagetop