王子とシンデレラの執着愛
一方の真龍。

「――――黒北さん、確認お願いします!」

「ん。そこ置いといて」
社員を見ることなく返事をする。

「はい…//////」

「………」

「……//////」

「………」

「……//////」
社員は、パソコンに向かう真龍に見惚れていた。

「何?」
ずっとパソコンに目を向けていた、真龍。
視線を感じ、社員を見上げる。

「い、いえ//////」

「仕事しろよ」

「あ、す、すみません!」
睨みつけられ、パタパタ…と駆けていった。

真龍は呆れたようにため息をつき、立ち上がった。

外にある喫煙所に行き、煙草を吸い始めた。
空に向かって煙を吐く。

「空愛に会いたい…」

(俺が、空愛と一緒に大学に行きたかったな〜
皐生は良いなぁ〜)

そんなことをボーッと考えながら………


そして、その日の昼。
いつもランチは、空愛と出逢い、空愛がバイトをしていたカフェに行く真龍。

“クリームパスタとコーヒーとチーズケーキ”
空愛のおすすめ。

ゆっくり食べながら、空愛への想いに浸る。


『――――いらっしゃいませ!』
初めてここに来た日。

空愛に一目惚れをした、真龍。
接客することに緊張していて、少し震えていた空愛。
それでも一生懸命接客をしている姿に、心を奪われたのだ。

『――――とっても楽しかったです!
ありがとうございました……!』
なかなかデートの誘いに乗ってくれなくて、何度も何度も誘って……やっとこぎつけた、初めてデート。

嬉しそうに微笑んでお礼を言ってくれて、次の日お礼にレザーのキーホルダーをくれた。

胸ポケットから、キーホルダーを取り出す。
手の平の上で転がす。

今度は首のネックレスを掴み、指で転がした。

空愛が誕生日にプレゼントしてくれたネックレスだ。
龍のチャームに“M”のイニシャル入りだ。

そして何度もデートを重ねる度に、心が奪われていき………

『――――わ、私で本当に良いんですか…?
黒北さんには、他に良い方が……』

そして空愛の誕生日には、ペアリングと“結婚を前提に”交際を申し込んだ。

『空愛が良い!
空愛じゃないとダメなんだ…!』

そう伝えると、泣きながら嬉しそうに笑ったのだ。


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