王子とシンデレラの執着愛
パーティー会場である、会員制のレストランに向かう真龍。

車の後部座席で、空愛への想いにふける。

(あれは興奮したな//////)

寂しそうな表情。
しがみつく腕。
潤んだ瞳と上目使い。

空愛も自分と同じように、執着してくれている。

もっともっと、俺に執着してほしい。
俺だけを見つめて、俺だけの声を聞いて、俺だけの名を呼んで、いつも俺だけのことを考えて、求めて、依存してほしい。


レストランに着き、運転手がドアを開けた。
真龍が降りると「いってらっしゃいませ」と丁寧に頭を下げた。

そしてレストラン前で、皐生と葉瑠が待っていた。
「「お疲れ」」

真龍が軽く手を上げて、三人はレストランに入った。
中に入ると、一気に注目を浴びる真龍。

「黒北様、素敵…//////」
「ほんと、綺麗よね//////」

そして、色んな人達が近づいてくる。
それを適当に交わし、奥のソファに座った。

「真龍、何飲む?」
葉瑠が問いかける。

「水」

「は?水?(笑)」
「どうしたの?真龍」
葉瑠と皐生が、クスクス笑う。

「空愛と出逢ってから、空愛以外の奴等が汚く見えるんだ。
この会場内の奴等みたいな人間は、特に。
だからここにいるだけで、吐き気がする」

「まぁ、確かに空愛はピュアそのモノだもんね!」
「どうやったらあんなピュアな人間が生まれるの?って感じだな(笑)」

((スッゲー、可愛いし…!))
皐生と葉瑠は、同時に空愛のことを思い出していた――――――


先々月、葉瑠は空愛と二人でショッピングに出掛けていた。
大学終わりに皐生と行く予定だったのだが、皐生が急用のため行けなくなったからだ。

大学に迎えに行くと、キョロキョロしている空愛がいた。
その姿が可愛らしくて、葉瑠はクスッと笑い軽くクラクションを鳴らした。

葉瑠の車に気づいた空愛が、ふわりと微笑む。

「……//////」

可愛いな//////と思う。

日に日に可愛く美しくなっていく、空愛。
少なからず葉瑠や皐生も、空愛に魅了されていた。

「…………お待たせ!」

「わざわざ、ありがとうございます!」
ペコペコ頭を下げてくる、空愛。

「ううん!乗って?」
葉瑠は、助手席のドアを開けて微笑んだ。

「は、はい!」

そして空愛が乗り込んだのを確認して、ドアを閉めた。


< 31 / 52 >

この作品をシェア

pagetop