王子とシンデレラの執着愛
切愛
真龍、皐生、葉瑠。

三人は、切っても切れない絆で結ばれている。


皐生と葉瑠は真龍のおかげで、御曹司として優雅に生きていられるのだ。

いや、正確には“黒北財閥のおかげで”だ。

皐生の一族は、一度破産せざるを得ない状況まで追い込まれたことがある。
それを、黒北財閥が拾ったおかげで今も尚、大手のグループとして機能できている。

そして葉瑠の一族も同様で、黒北財閥のおかげで機能できているようなものだ。

真龍が“関係を絶つ”と言えば、あっという間に脱落してしまうだろう。

しかし真龍は皐生と葉瑠のことを親友として信頼し、大切にしている。

皐生と葉瑠も、真龍のお願いは何でも聞く。
しかしそれは“逆らえないから”ではなく、二人も真龍を信頼し大切だから聞き入れるのだ。


「―――――空愛、いってらっしゃい」

今日真龍達は財閥のパーティーがあり、真龍と皐生と葉瑠は出向かなければならない。

本当は、真龍の妻である空愛も行かないとならないのだが“空愛を汚したくない”との真龍の一存で、空愛はアオナと過ごすことになった。

そして、空愛はアオナとショッピングに出掛けるため、真龍に見送られていた。

「うん」

「はぁ…ダメだ…
空愛、待って。
もう一回ギューしとく!」
そう言って、空愛を抱き締める真龍。
空愛も、真龍の背中に腕を回した。

アオナがそんな二人を見て、クスクス笑っている。

「………」
(たった数時間離れるだけなのに、寂しい…)

「空愛?」

「………」
(私も、パーティー行けばよかったかな?)

「空愛、大丈夫?」

空愛の様子がおかしくて、真龍とアオナが不思議そうに見つめる。

「………」
(でも、私みたいな場違いな女が行くの失礼だよね…
真龍さんはあー言ってくれてるけど、私はつり合わないし…
奥様って感じじゃないし…)

でも、真龍さんと離れたくない。
空愛は、真龍にしがみつくように抱きつく。

すると真龍が空愛の顔を覗き込んだ。
「空愛?寂しい?」

「え?あ…/////」

「俺も離れたくないけど、パーティーは汚いからね。
空愛を汚したくないんだ。
我慢して?
できる限り、早く帰るからね!
アオナと遊んでて?
連絡するから!」

「うん、ごめんなさい…」

「ううん!
俺もほんとは、離れたくないもん!」

別れを惜しむ二人に、アオナが「ほんと、ラブラブね!」と笑っていた。



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