報復を最愛の君と
気がつかなかったけど、みんな起きていたんだ。


って、そんなのんきにしてる場合じゃないよね。


「えっとね、こっちはソラ。この子はルナで、あっちがスイだよ」


『なるほど』


「え…?ちょ、ちょっと待ってくださいよ。その魚は?」


スイが驚きを隠せないと言った様子で、私に聞いてきた。


私も少し困ってしまって、クラに視線を送る。


『ヒメア様、私の言葉は人魚にしか通じません。なので、そこの方に伝えてくれますか?』


「う、うん。いいけど…」


それから、ルナが慌てた様子で私の服をひっぱった。


「魚と喋っているのですか…?」


「うん、そうなの。人魚の能力のひとつで、海の生き物としゃべることができるみたい」


クラの言ったっとおり3人にクラの言葉がわからないとしたら、私がひとりで喋ってるみたいに見えるのかな?


それはなんか嫌だな。


変な人って思われそう。


『ヒメア様、今から私の言葉を伝えてください』


クラにそう言われて、私はうなずいた。


それから、クラの言葉を繰り返す。


『初めましてみなさん、私はエクラと言います。クラとお呼びください。私はこの海に500年前から住んでいて、初代の人魚様…カノン様と一緒にいました。どうか私の話を聞いてくれませんか』


「500年って…。魚ってそんなに寿命ないんじゃ?」


ルナと同じことを私も考えてた。


人間より寿命が長かったとしても、さすがに500年は生きられないと思う。


だとしたらクラは一体何者なんだろう。


『私はもとは人間の体を持っていましたが、カノン様の能力で魚に変えてもらったのです』


「…その理由は?」


『それをお話ししたいです』


「なるほど」


クラの言葉に、ソラは少しの間考え込んだ。


それから何かを決めたように、慎重に口を開いていった。


「わかった。とにかく、キミの話を聞くよ」


それから、私達はクラの昔の話を聞いた。
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