Good day ! 4【書籍化】
オフィスに出社してブリーフィングを終えると、二人でシップに向かう。
機内のブリーフィングでは、チーフパーサーの佐々木が二人に笑いかけた。
「先日はフルムーンフライトでしたけど、今日は旅立ちのフライトですね。私たちも、しっかりと翼くんと舞ちゃんの背中を見届けたいと思います」
「ありがとうございます。佐々木さんには、フライトデビューの時からお世話になりました」
「いいえ。あの時の可愛らしいお二人が、立派に大きくなって……。私も感無量です。翼くんと舞ちゃんが操縦するシップでアテンドする日を、楽しみに待っています」
「はい」
気を許せばまた涙が込み上げそうになり、恵真は唇を噛みしめる。
コックピットに戻って席に座ると、ふいに大和が右手を伸ばし、恵真の手を握った。
え?と恵真が顔を上げる。
大和は真っ直ぐに恵真を見つめた。
「恵真、心を込めて二人を送り出そう。あの子たちの道しるべとなるように」
恵真は涙で潤む瞳で大和を見つめ返し、しっかりと頷いた。
「はい、大和さん」
大和も頷くと操縦桿に手をやり、前を見据える。
「出発5分前。Contact Tokyo Delivery.」
「Roger.」
二人でパイロットの顔に戻った。
機内のブリーフィングでは、チーフパーサーの佐々木が二人に笑いかけた。
「先日はフルムーンフライトでしたけど、今日は旅立ちのフライトですね。私たちも、しっかりと翼くんと舞ちゃんの背中を見届けたいと思います」
「ありがとうございます。佐々木さんには、フライトデビューの時からお世話になりました」
「いいえ。あの時の可愛らしいお二人が、立派に大きくなって……。私も感無量です。翼くんと舞ちゃんが操縦するシップでアテンドする日を、楽しみに待っています」
「はい」
気を許せばまた涙が込み上げそうになり、恵真は唇を噛みしめる。
コックピットに戻って席に座ると、ふいに大和が右手を伸ばし、恵真の手を握った。
え?と恵真が顔を上げる。
大和は真っ直ぐに恵真を見つめた。
「恵真、心を込めて二人を送り出そう。あの子たちの道しるべとなるように」
恵真は涙で潤む瞳で大和を見つめ返し、しっかりと頷いた。
「はい、大和さん」
大和も頷くと操縦桿に手をやり、前を見据える。
「出発5分前。Contact Tokyo Delivery.」
「Roger.」
二人でパイロットの顔に戻った。