蛍火のような恋だった
「じゃあ、私たちふたりの秘密だね」
私たちしか知らない、秘密の場所。
秘密基地とかずっと憧れてたから、私の胸はワクワクでいっぱい。
背中に中島くんの視線を感じながらも、私は鉛筆を滑らせる。
「…さっきから気になってたけど…絵描いてんの?」
「うん」
足音が近づいてくる。
ーードキッ、と胸が鳴った。
思わず、スケッチブックをパタンと閉じる。
「岸田の絵、見たい」
「まだ描きかけだし、見せられるほどのものじゃないからだーめ」