I'm in LOVE〜禁忌〜

1時間しても、シャワーの音が消えなかった。



嫌な予感がする。



風呂場へ様子を見に行こうとした時、廊下から物音がした。



「!桜!?」



裸で濡れたままの桜が座り込んでいた。


体には無数のキズ。




「なっ、どうした?!」

桜の肩が震えてる。

着ていたパーカーを桜にかけた。


「桜…?」

「………えない」

「え?」

「…消えないの。宇田川くんに触られた感触が…消えてくれない!」


俺の中でざわざわ何かが蠢いた。


声を出して泣きじゃくる桜を見たのは、初めてで…



ゆっくり桜に触れた。



桜が俺に抱きついてきた。




「桜…」





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