I'm in LOVE〜禁忌〜
口の中の血を吐いた。
あぁ…
昔の血が騒ぐ。
「やっぱり小物だなぁ…」
「ふざけんな!」
また殴ろうとする宇田川の腹を蹴りあげた。
「!!」
腹を抱えうずくまった宇田川の髪を引っ張った。
「人の大事な妹に、よくキズつけてくれたな」
宇田川の顔をおもいっきり殴った。
宇田川の連れが俺に向かってくる。
こいつらにはなんの罪もないんだよな…。
どぅしよう?
「あ!」
俺に殴りかかろうとした、背の少し低い男が声を上げた。
「…あ、雨宮…?」
「…お前、誰だ?」
「やべぇ、西中の雨宮だ!」
西中…。
俺が通っていた中学の略称。
俺のこと、知ってるなら手間が省けた。
男の持っているバットを蹴りあげる。
「うわぁ!!」
ビビるほどでもない。
ただ威嚇しただけ。
まぁ、中学の頃の俺を知ってるなら…ビビるか。