溺愛の業火
「見えない所でなら、何をしても良い?」
暁乃は俺の伸ばした手を取り、自分の頬にすり寄せて目を閉じた。
指で頬を撫で、顔を近づけて額に口づける。
「くすくす。ふしだらは駄目だと注意を受けたんだけどな。」
「じゃあ、止めますか?」
顔を上げて、見上げる視線で俺を誘うくせに。
意地悪を言うんだから。
「塞いじゃうよ、そんな唇は。」
お互いに目を閉じ気味にしながら、そっと唇を重ねた。
柔らかくて、温かい。
「もっと深くしても良いかな?」
「分かりません。」
嫌じゃないのは分かる。
だけど、言わせてみたい。
「もっとキスしてもいいかな?」
「……はい。」
彼女の後頭部を押さえて、上からの強引なキスを落とす。
唇を重ね、強く押し当てて深くしていく。
壁に沿いながら座り込んで、息が乱れた状態で見つめ合う。
「ごめん。」
「どうして謝るんですか?」
離れた俺に手を伸ばし、抱き寄せる。
「容赦しないで。」
柔らかな身体に触れて、甘い体温と香りに包まれ……
味わう幸せ……
END


