溺愛の業火
間にある机が邪魔で、自分たちの心の距離のように感じて不安になった。
拒絶はないけど、見つめる彼女から感情が読めない。
「俺の事、好きだって言ったよね?付き合って欲しいって、君から言ったよね?」
自分を抑制する何かを壊したくて、暁乃の肯定的な言葉が欲しい。
それなのに。
何故か、君は眼鏡を外して、視線を逸らして立ち上がる。
軽いショック。
俺は手を引いて、乗り出した体を元の位置に戻した。
その場を離れる彼女を見る事も出来ず。
外した眼鏡は、読んでいる途中の本の上に乗っている。
違う本を探しに行くには、おかしな状況。
不思議に思って、視線を歩いて行った方角に向けた。
本棚の間から顔を覗かせて手招きをする姿。
見えていないからか無表情に近いけれど、頬は赤くなっている。
勢いよく立ち上がり、駆け寄った。
「図書室では、静かにして下さい。」
近づく俺を誘う様に、奥へと誘導する。
「窓際は、外から見えるんです。」
それは、つまり。