クズ彼氏の甘く危険な呪縛
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アパートに戻ると、レオはすぐに救急箱を取り出し、覚束ない手つきで私の傷を手当てしてくれた。
消毒液が少し沁みたけど、それよりも、泣きそうなレオの顔のほうがすっと痛かった。
消毒液の匂いが、まだ部屋に漂っている。
レオはソファに座る私の横で、静かに絆創膏の端を押さえていた。
私の頬にできた、真っ赤な爪痕。それを指先で、まるで宝物に触れるみたいに優しくなぞる。
「……ほんとに、ごめん……」
レオの指が震えている。怒りで?後悔で?それとも――何か別の感情で?
私は黙ったまま、小さく首を振った。
「怖かったよな。……もう、こんな思い、二度とさせたくないから」
そう言って、レオは私の手を両手で包む。
あたたかくて、柔らかくて。だけど、指先からどんどん力が伝わってくる。
「だから、さ……もう、外、出なくていいよ」