月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
カーテンを通して、朝の光が目に飛び込んできた。

「ジャラールさん?」

目を開けるとそこは、自分の部屋のベッドの上だった。

「うっそおおおおお!!」

私は布団を捲り、ベッドから起き上がると、そのままの勢いで階段をかけ降りた。

「誰かいる!?」

キッチンへ滑り込んだ私の目に写ったのは、朝御飯を食べている家族の姿だった。

「く、紅葉!」

両親も弟も、目を丸くして驚いている。

「私、どのくらい眠ってた?」

それだけが心配で、驚いている家族の前に、フラフラと詰め寄った。

「どれくらって……3日?」

「3日!?」

3日って、砂漠の国とほぼ同じ?

私は安心したのか、その場に座り込んだ。

「大丈夫?紅葉。」

「う、うん。」


よかった。

よかった~。


「浦島太郎状態にならなくて、よかった。」

それを聞いた家族は、朝から大爆笑に包まれた。

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