隠れ美少女とクール系男子
「お前、変だよな」

「はぁ?」

「俺が近づいただけで女子がうるせぇのに、お前は声も媚びもしない。むしろ遠ざかっていく」

「……」



 何も言わないがすごく嫌がられている気がする。

 無言で弁当箱を片付ける隣の女。そして去り際、ぼーとしてた俺にこう言った。



「私の名前はお前じゃなくて愛笑です!」



 ───初めて女……愛笑と、視線が絡んだ瞬間だった。そして、なぜか懐かしい感じがした。
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