隠れ美少女とクール系男子

兄の妹大自慢

「ただいまぁ~」



 家の玄関を開け、私はソファに倒れこんだ。

 すると、キッチンで作業をしていたお母さんが顔を上げる。



「どうだった、学校は?」

「まぁまぁかな? 疲れた〜」

「誰かお友達は作れた?」

「ううん、歓迎されてなかった」

「そう……」



 お母さんは自分のことのようにつらい顔をした。そんな顔をしてほしくなくて私は慌てて言葉を付け足す。



「でも、翔? っていう人とお昼食べたし、由妃っていう人とも少し話したよ」

「ほんとに!? お母さん嬉しいわ〜!」



 そう言い本当にうれしそうにするお母さん。成り行きだったということは言わないでおいた。

 その日の夜は久しぶりに他の人と接し疲れたからか、ベットに倒れ込み、意識は落ちていった。



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 次の日。私は兄ちゃんや目覚まし時計に起こされずに目が覚めた。いつもより早い時間にねてしまったので起きる時間が早かったようだ。
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