隠れ美少女とクール系男子
「お父さん……? 嘘ついたの?」

「えっ……い、いやぁ~ どうだったかなぁ。アハッ」

「……」

「はい、ごめんなさい。わたしが悪うございました……ご、ごめんて! だからハリセンを無言で構えるのはやめてー! あれ、地味に痛いんだから……!」


 真顔で圧をかけるわたしになぜか汗だくのお父さん。その目線の先はわたしの手にある大きなハリセンだ。

 前に、わたしを怒らせて一発ハリセン攻撃を食らったことがトラウマになったらしい。


「愛笑、それくらいにしなさい。お父さんが涙目だわ」

「……殘念。いい音がなって楽しかったのに」

「ひぃ……我が子が恐ろしい」

「親の威厳はいずこへ……」


 そんな、くだらない話をしている。わたしは、この時間が大好きだ。


「……あれ。お母さん、これ鶏肉?」

「え? 豚肉のはずなんだけど……鶏肉だわ」

「まぁ、これはこれで美味しいんだけどさ」


 肉じゃがの中に入っていたのはなんと鶏肉。お母さんは少し天然なところがあるのだ。
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