王子と姫の溺れる愛
夫と兄
夜が明けて………

「んん…」
ゆっくり、目を覚ます芽梨。

「メグ、起きた?
おはよう……!」

「琉王さ…おはよ…ございます。
………あれ?私…」

「あの後、ぐったりしてそのまま寝ちゃったんだよ、メグ」

「あ…申し訳ありません…!」

「ううん!
僕が激しくなっちゃったのが悪いんだし(笑)」

「……//////」
昨晩のことを思い出し、顔を赤くする芽梨。

「フフ…思い出しちゃったの?(笑)
可愛いな〜!
メグ、もうそろそろ起きようか?
大学遅れるからね」

「はい」


ダイニングに向かうと、館花が丁寧に頭を下げ挨拶してきた。
「おはようございます、琉王様、芽梨様」

「おはよう」
「おはようございます!」

朝食を済ませ、準備して地下駐車場に向かう。
琉王が送り迎えをするために。

すると………
琉王が停めている車の前に、見慣れた車が止まっていた。

「………は?」
「え!?
兄様!?」

そして、その車の運転席から勇雄が出てきた。

「おはよう、芽梨!
ついでに琉王も」

「お兄さん、どうされました?」
鋭い視線を向ける、琉王。

「だって、大学には“俺が”毎日送り迎えしてたからな!
芽梨だって、安心だろ?」

「大丈夫ですよ、お兄さん。
メグのことは“僕が全て”行いますから」

「は?
矢澤は?」

「矢澤は“僕がいない時のみ”メグの世話をするようにさせました」

「いやいや、お前も忙しいだろ?
天下の湯王と並ぶ、高徳財閥の副社長だからな」

「いやいや、お兄さんこそ、社長さんではありませんか?
僕なんかより、お兄さんの方が忙しいでしょ?」

「何言ってんの?
今日だって、それこそ湯王との会食だろ?
もう行かないとじゃね?
琥珀は、短気だからな。
時間前には到着しておかないとだろ?」

「僕と琥珀の仲なので、多少のことは大目に見てくれますのでご心配なく!」

「は?
仕事に私情を挟むな、社会人失格だぞ!」

「あの!言っておきますが、会食と言っても内々でのことなので!
てか!お兄さんには“関係ないですよね?”」

「お前……」

「もう…やめてください!!!」
いがみ合う琉王と勇雄の間に、芽梨の声が響き渡った。

「え……」
「あ…」

「お二人とも、もうやめてください!」
芽梨の目は潤んでいて、二人を鋭い視線で見上げていた。

「あ…メグ…!ご、ごめ…」
「芽梨、わ、悪かった!」

「今日は、矢澤に送り迎えをしてもらいます」
そう言って芽梨は、スマホを取り出した。


< 12 / 41 >

この作品をシェア

pagetop