年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
「どうせ断られると思って。OKが出たら、そのときに話そうと思ってたの。でも稟議を出そうとしたら……若林社長から『この人でいきます』って、別のスタッフに決まっちゃって」
芽衣は肩を落とし、大きなため息を吐いた。
「そうだったんだ……」
私は相槌を打ちつつ、味噌汁の椀を見つめる。
「それで、誰なんですか? チーフであり、みんなの憧れのグランドスタッフ・若林チーフを差し置いて、鷹野機長と対談するなんて」
莉子ちゃんが、「他に誰がいるんですか?」といわんばかりに力強く問い返してくれるのが、少しうれしかった。
「新人の子なんだけど……北(きた)村(むら)咲(さく)良(ら)さんって人。知ってる?」
「ええっ? 北村さんが?」
莉子ちゃんがあからさまに不満そうな声を上げる。その反応に、私も自然と眉をひそめていた。
北村さんは今年入社したばかりの新人で、父親の知人の会社のお嬢様。いわゆる〝コネ入社〟だというのは、社内でも噂になっている。それを隠す気配もなく、むしろ当然のように振る舞っていて、仕事に対してもどこか他人事のような態度だと聞いていた。
芽衣は肩を落とし、大きなため息を吐いた。
「そうだったんだ……」
私は相槌を打ちつつ、味噌汁の椀を見つめる。
「それで、誰なんですか? チーフであり、みんなの憧れのグランドスタッフ・若林チーフを差し置いて、鷹野機長と対談するなんて」
莉子ちゃんが、「他に誰がいるんですか?」といわんばかりに力強く問い返してくれるのが、少しうれしかった。
「新人の子なんだけど……北(きた)村(むら)咲(さく)良(ら)さんって人。知ってる?」
「ええっ? 北村さんが?」
莉子ちゃんがあからさまに不満そうな声を上げる。その反応に、私も自然と眉をひそめていた。
北村さんは今年入社したばかりの新人で、父親の知人の会社のお嬢様。いわゆる〝コネ入社〟だというのは、社内でも噂になっている。それを隠す気配もなく、むしろ当然のように振る舞っていて、仕事に対してもどこか他人事のような態度だと聞いていた。