【コンテスト用シナリオ】地味カレ、夜はNO.1ホストさま!?〜この恋、背負い投げで一本勝ち〜
1
〇大学キャンパス・朝
春の光が差し込む大学の正門前。新入生の波があふれ、キラキラした学生たちが行き交う。
ト書き:
スカートが不自然に長く、巻いた髪も跳ねている。
妙に張り切った表情の女子がひとり、深呼吸して門をくぐる。
小春(モノローグ)
(いよいよ、あたしの新生活スタートだ……!)
(文系デビュー! 文学部女子っぽく! 柔道魂、封印!)
小春「気合い、入れてこーっ!」※大声、周囲が振り向く
ト書き:
自分だけ声を出していたことに気づき、そそくさと校舎へ向かう。
〇文芸部部室・昼休み
古い教室の一角。窓から差し込む日差しのなか、机の上には文庫本の山。
文芸部の新歓の最中。
部長(女子)「ようこそ~文芸部へ! 本が好きな人なら誰でも歓迎よ!」
小春「はいっ! 好きです! 本、あの、たぶん……週に一冊は……読もうと思ってます!」
「いままでは柔道一本で生きてきたんですが、新しい自分を探したくて、文芸部サークルに入りました!」
部員A「(小声)すごい声量……」
ト書き:
周囲の静かな雰囲気と、小春の体育会系テンションが噛み合っていない。
ト書き:
壁際で本を読みながら、ふと顔を上げる男子学生がひとり。
無造作な黒髪に眼鏡。地味なシャツ。けれど、どこか品がある。佐伯 蓮。
蓮「……いいと思いますよ」※淡々と
小春(振り返って)「えっ?」
蓮「“好き”って、読む理由としては十分だと思います」
小春「あ、ありがとうございますっ!」※元気すぎて、また浮く
〇大学図書館・夕方
静かな館内。小春が本棚の前で、棚の高い段を見上げている。
小春(モノローグ)
(うっ……高い……あたし、柔道部だったから腕力はあるけど、背は伸びきらなかったんだよな~)
ト書き:
本に手が届かず苦戦していると、横からすっと手が伸びて本を取ってくれる。
蓮「これですか?」
小春「わ、先輩!」
ト書き:
静かに差し出される文庫本。
蓮の指先に、絆創膏が貼られているのがちらっと見える。
蓮「『罪と罰』。文芸部向きですね」
小春「わ……ありがとうございます!」
蓮(軽く会釈して)「それじゃ、また」
小春(モノローグ)
(この人、地味だけど、なんか気になる……)
〇小春の下宿前の夜道・バイト帰り
ト書き:
制服姿でバイト終わりの小春が、コンビニの袋を片手に帰宅中。
小春(モノローグ)
(今日の先輩、ちょっとかっこよかったな……)
ト書き:
ふと、近くのビル街のネオンに視線をやる。
光の中、スーツ姿の男たちが女性に声をかけている。
小春「うわっ……ホスト街だここ。バイト先、こんな近かったんだ」
ト書き:
その中に、見覚えのある横顔が――
キリっとした眼差し。前髪を上げたスタイル。
銀色のピアスが光る。
小春(目を見開いて)
(え……?)
ト書き:
スーツ姿で女性に微笑むその男は、昼間の“地味先輩”――佐伯 蓮にそっくり。
小春(モノローグ)
(うそ……あれって……まさか……)
〇ラストカット:ホスト街の看板の下、微笑む“レン”
ト書き:
彼の名札にはこう書かれている――
《No.2 レン》
小春(モノローグ)
(地味な先輩が……ホストのNo.2!?)
TO BE CONTINUED…
春の光が差し込む大学の正門前。新入生の波があふれ、キラキラした学生たちが行き交う。
ト書き:
スカートが不自然に長く、巻いた髪も跳ねている。
妙に張り切った表情の女子がひとり、深呼吸して門をくぐる。
小春(モノローグ)
(いよいよ、あたしの新生活スタートだ……!)
(文系デビュー! 文学部女子っぽく! 柔道魂、封印!)
小春「気合い、入れてこーっ!」※大声、周囲が振り向く
ト書き:
自分だけ声を出していたことに気づき、そそくさと校舎へ向かう。
〇文芸部部室・昼休み
古い教室の一角。窓から差し込む日差しのなか、机の上には文庫本の山。
文芸部の新歓の最中。
部長(女子)「ようこそ~文芸部へ! 本が好きな人なら誰でも歓迎よ!」
小春「はいっ! 好きです! 本、あの、たぶん……週に一冊は……読もうと思ってます!」
「いままでは柔道一本で生きてきたんですが、新しい自分を探したくて、文芸部サークルに入りました!」
部員A「(小声)すごい声量……」
ト書き:
周囲の静かな雰囲気と、小春の体育会系テンションが噛み合っていない。
ト書き:
壁際で本を読みながら、ふと顔を上げる男子学生がひとり。
無造作な黒髪に眼鏡。地味なシャツ。けれど、どこか品がある。佐伯 蓮。
蓮「……いいと思いますよ」※淡々と
小春(振り返って)「えっ?」
蓮「“好き”って、読む理由としては十分だと思います」
小春「あ、ありがとうございますっ!」※元気すぎて、また浮く
〇大学図書館・夕方
静かな館内。小春が本棚の前で、棚の高い段を見上げている。
小春(モノローグ)
(うっ……高い……あたし、柔道部だったから腕力はあるけど、背は伸びきらなかったんだよな~)
ト書き:
本に手が届かず苦戦していると、横からすっと手が伸びて本を取ってくれる。
蓮「これですか?」
小春「わ、先輩!」
ト書き:
静かに差し出される文庫本。
蓮の指先に、絆創膏が貼られているのがちらっと見える。
蓮「『罪と罰』。文芸部向きですね」
小春「わ……ありがとうございます!」
蓮(軽く会釈して)「それじゃ、また」
小春(モノローグ)
(この人、地味だけど、なんか気になる……)
〇小春の下宿前の夜道・バイト帰り
ト書き:
制服姿でバイト終わりの小春が、コンビニの袋を片手に帰宅中。
小春(モノローグ)
(今日の先輩、ちょっとかっこよかったな……)
ト書き:
ふと、近くのビル街のネオンに視線をやる。
光の中、スーツ姿の男たちが女性に声をかけている。
小春「うわっ……ホスト街だここ。バイト先、こんな近かったんだ」
ト書き:
その中に、見覚えのある横顔が――
キリっとした眼差し。前髪を上げたスタイル。
銀色のピアスが光る。
小春(目を見開いて)
(え……?)
ト書き:
スーツ姿で女性に微笑むその男は、昼間の“地味先輩”――佐伯 蓮にそっくり。
小春(モノローグ)
(うそ……あれって……まさか……)
〇ラストカット:ホスト街の看板の下、微笑む“レン”
ト書き:
彼の名札にはこう書かれている――
《No.2 レン》
小春(モノローグ)
(地味な先輩が……ホストのNo.2!?)
TO BE CONTINUED…